肺高血圧症とは?

肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)とは、

心臓から肺に血液を送るための血管である肺動脈の血圧(肺動脈圧)が高くなることで、心臓と肺の機能障害をもたらす予後不良な進行性の疾患群で、平均肺動脈圧が25mmHg以上と定義され、指定難病です。

 

肺動脈圧が高くなると血液の流れが悪くなり、必要な酸素を全身の臓器に送ることができません。

また心臓(特に右心室)に負担がかかることで、次第に心臓の働きが悪くなり、右心不全を引き起こします。動いた後の息切れ、失神発作、疲労感、胸痛、動悸などの症状が起こります。  

肺高血圧症の原因、病態は多岐にわたり、

 ◦肺動脈性肺高血圧症(PAH)

 ◦左心性心疾患によるもの

 ◦肺疾患および低酸素血症によるもの

 ◦慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)

 ◦その他

の大きく5群に分類されています。

その分類によって治療内容が変わってきます。